2年前に図書館で単行本を読んで、すごく印象深かった「三千円の使いかた」。
ついに待望の文庫化!
ということで本屋さんで買ってきました♡
読み終えて、やっぱり良い本だなぁ。と改めて思いました…!
早速、私のイチオシポイントとともにレビューを書きたいと思います。
イチオシポイント1.
登場人物の年齢層が幅広い!
この本は、とある”節約一家”に降りかかる様々なトラブルを乗り越えていく…というのが主なストーリー。
全6話の連作短編なので、細切れの時間で気軽に読めます。
主な登場人物は、節約一家こと「御厨(みくりや)家」の女性たち。
御厨家
- 祖母・琴子(貯金1,000万円)
- 母・智子(貯金100万円弱)
- 長女・真帆(貯金600万円)
- 次女・美帆(貯金30万円)
この本を読んだ当初は、貯金を始めたばかりの頃で浪費癖を改めていた時期だったこともあり、次女の美帆に共感していました。
私も貯金のためにまずは形から入るタイプだったので、作中で「百均で貯金箱を買うお金を貯金するのよ」と姉に言われ、姉がくれた箱を貯金箱に使うシーンがとても印象的でした。
私もそれからはディズニーの缶で貯金箱を作っていました(笑)←すぐ影響されるタイプ
それから二年経ち読み返してみると、長女の真帆に共感というか親近感が湧いていた…!!!
長女の真帆は、元証券ウーマンでしっかり者。旦那は消防士のイケメンだけど薄給。可愛い一人娘がいて、とても幸せそうな一家です。
真帆は専業主婦だけどポイ活したり、祖母の家から食べ物や衣類などを拝借したりして←これはどうかと思うが
貯金を順調に増やしています。
学生時代の友人の一人が玉の輿結婚する話が出た時、他の友人からは「真帆は仕事もすべてやめて、あの旦那、一本にかけるってすごいよね」と言われて「みんなそんな風に思っていたの?」とショックを受ける…というのが、真帆サイドのお話。
友人のマウティング発言、凄すぎない?( ゚д゚)ストレートに言い過ぎでしょw
真帆の話は既婚女性なら共感してしまう部分が多いと思います。
また数十年後とかに読み返したら、次は母の智子に共感するのかなぁ?と思ったり。
解説で垣谷美雨さんが「この本は死ぬまで本棚の片隅に置いておき、自分を見失うたびに再び手に取る。そういった価値のある本です」と書かれていて、まさにその通りだなぁと思います。
どの年齢層が読んでも、共感できる部分がある本です!
オススメポイント2:
節約テクや財テクの話もある。
これは節約を始めた頃の2年前、前のめりになって読んだ部分(`・ω・´)
財布の中身を確認して、レシートを取り出して整理するだけでも、かなりの効果がありますよ。特に智子さんは無理して節約料理を作ったり激安食材を買ったりするよりも、購入したものを無駄なく使い切ること、買いすぎない事を心がけてください。
P.263より引用
今では当たり前にしていることも、当時の私にとっては「レシートを整理するだけで食費って下がるの!?」と目から鱗でした。
節約や貯金をある程度している人なら基本的なことですが、節約初心者には小説を読みながら節約テクも学べちゃうというお得な一冊です。
第4話の費用対効果では、iDeCoの話もチラッと出てきて投資信託のこともちょっと分かります。
オススメポイント3:
共感する言葉、
心に染みる言葉がたくさん。
あの世にお金を持っていけないから使いましょう、というのと、お金がどれだけあっても不安だから節約しなくちゃ、という相反した言葉が、同じ口から出てくるのが老人というものだ。
P.79より引用
めっちゃわかる…!!!
老後にいくらお金が必要になるかなんてみんな分からないから不安になって、節約しようとするわけで。
おおよその目安を自分なりに算出して、それを65歳までに貯めようと日々やりくりを頑張っていますが、やりくりを頑張りすぎて今を楽しめていなかったら「自分は一体、何しているんだろう」って思っちゃったりね。
貯金する目的や意味について考えさせられる言葉が印象的でした。
私も貯金生活をずっとしているわけですが、気付くと「貯金することが目的」になっちゃうことが多々あります。
たまに立ち止まって貯金する意味を考えないと、どんどんケチケチしてしまう。
時間が経ったらまた読み直したいと思えるフレーズがたくさん出てきました。
「三千円の使いかた」、オススメです(`・ω・´)
ではでは、最後まで読んでいただきありがとうございました!
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