大学は化学系で数学はおろか算数も苦手、簿記の「ぼ」の字も知らなかった私ですがメーカー勤務時代に日商簿記3級を取得しました。新卒で入社したその会社は「簿記3級は部署に関係なく全員取得せよ」という方針だったからです。
先輩や上司からは口を揃えて「2年目から忙しくなるから新入社員のうちに取った方がいいよ」と言われたので勉強するも、やる気が出ずにほぼノー勉で挑み不合格。
負けず嫌いな性格だったので「このままでは終われない!」とやっと真剣に勉強に取り組み、2回目に受けた試験で無事に合格することができました。
その当時は所属していたチームがめちゃくちゃ忙しく、新人の私も先輩に仕事を教わりながら遅くまで残業していたのです。そんな激務の中でも時間を見つけて簿記の勉強に取り組んでいました。
日商簿記3級の合格率
直近10年間の最低合格率は27.1%、最高合格率は67.2%、平均の合格率が47.2%です。
※受験者データをもとに弊社で算出
引用元:生涯学習のユーキャンHP
簿記3級は決して難関資格ではないものの、問題量が多くスピーディーかつ正確に計算しないと時間が足りなくなります。
合格に必要な勉強時間は80時間〜100時間と言われています。社会人でも毎日コツコツ勉強すれば3ヶ月くらいで取得可能。
簿記3級の勉強期間についてネットで調べると「3週間あれば合格できる」といっている猛者もいますが、初学者にとって3週間での合格は難しいと思います。
3級合格だけを目指すだけであれば配点の高い科目を重点的に勉強すれば合格はできると思いますが、さらに上の2級を目指すのであればショートカットせずにしっかり3級を勉強した方が後々ラクですよ。
社畜には「毎日机に向かって勉強」は無理ゲーだった
ノー残業デーが週2日あったものの、繁忙期になると他の日は5時間以上残業する日々。ひどい時はノー残デーの日でも残業しないと間に合わない…ってこともありました( ̄◇ ̄;)
そんな激務の真っ只中と受験期間が被っていたので、毎日机に向かって勉強はできませんでした。帰宅したら化粧も落とさず寝ていましたから。
早起きも無理。1分でも長く寝ていたかったので。
そのため、隙間時間を活用して勉強していました。
使用していたテキスト
テキストは定番の「スッキリわかるシリーズ」を愛用していました。ゴエモンとクロキチという猫のキャラが分かりやすく解説してくれます。
私は1回目受験の時にテキストだけは1周していたので、2回目受験期は分からない箇所だけに絞って読み込みました。休日とノー残業デーは、ひたすら問題演習(`・ω・´)
当時大好きだったビールをノンアルに変えて、ノンアルビールを飲みながら問題を解いていました(笑)
当時大変お世話になりました。
休日は過去問を解きまくる!
1回目受験時はテキストだけしか購入していないというやる気のなさ(^◇^;)
2回目受験の3ヶ月前に過去問を解き始めました。苦手な精算表の解答用紙をコンビニで大量コピーし、休日とノー残業デーはひたすら計算。
これが正解でした。過去問で形式に慣れてたことで、当日の試験攻略を考えることができたのです。
攻略といっても、最後の精算表対策です。精算表をやりこんでいた私にとって「時間はかかるけど冷静に考えれば解ける」問題となっていたので、試験当日は仕訳を解いたあとすぐ最後の精算表を解くことにしました。
途中の問題を解いてない焦りはあるものの、時間ギリギリで解くよりも冷静に取り組むことができました。
ちなみに1回目受験の時、精算表は時間が足りずに最後まで埋められませんでした…。
忙しい平日は休憩時間にアプリで勉強
パブロフの簿記3級アプリLiteを愛用していました。
これで業務開始前のちょっとした空き時間やお昼休みにも勉強ができるようになりました。分厚いテキストを持ち運ぶのは重たいし、周囲の人たちに「勉強してます」アピールするのも当時は嫌でした(^^;)落ちた時に恥ずかしいからね…。
パブロフは有料版と無料版があるのですが、Liteは無料版。仕訳問題だけしかできませんが、無料でこのクオリティは有難いです。これで仕訳を完璧にマスターすることができました。
このアプリは本当にオススメです。現在も3級の復習に使わせてもらってます。もちろん2級版もあります!
仕訳は必ず出てくるし、ここは満点近く取らないと厳しい戦いになります。
簿記を制するものは仕訳を制するという格言があるのですが、本当にそうだと思います。簿記2級でも仕訳ができないとスタートラインに立てません。3級勉強時に仕訳は完璧にしておきましょう!
簿記3級を取得してよかったこと
会社のお金の流れが勉強できるので、会社で物を仕入れる時にどのような経理処理をするのかを知る良い機会になりました。
商品開発部所属で簿記の知識が業務に直結することは正直なかったのですが「減価償却」「収益」「資産」「純資産」「負債」などの用語が理解できるようになったので、経済ニュースや投資にも興味が湧いてきましたね。
そして「日商簿記3級」と履歴書に書けるのも強み。
私の場合はサンキュ!NEWSで節約や貯金に関する記事をちょくちょく書いているのですが、そこでのプロフィール欄には「日商簿記3級保有」と書かれています。「お金に関する知識は少なからずありますよ」というアピールになるし、記事の信頼性が多少は増すのではないかと。
片付けの記事も整理収納アドバイザーの人が書いていると、より説得力が増しますもんね。ブログで収益化を狙っている人やwebライターになりたい・なっている方は仕事の幅が増える可能性もあるし、簿記3級に限らず有名な専門資格の勉強はしておいて損はないと思います(`・ω・´)
簿記2級以上を目指すなら3級は絶対勉強しよう!
私は現在2級の勉強をしていて、都度3級の内容に戻りながら勉強をしています。10年のブランクはあるもの、当時ちゃんと勉強をしたおかげなのか3級の内容はテキストを少し読むだけでスルスルと思い出せています。
ちなみに日商簿記は3級に合格していなくても上の級を受験することができます。なので3級は勉強するだけで受験せずに、2級から受ける人もいます。
受験料の節約にもなるので、2級からの受験もアリ!
とはいえ、初学者が3級の勉強を飛ばして2級の勉強から始めるのはオススメできません。2級は3級よりも専門性が高くなるし、複雑な問題も増えるので土台がしっかりしていないと理解できないからです。
簿記の勉強は、とにもかくにもまず3級!
最後に
10年前の合格体験記なのであやふやなところはありますが…簿記2級を勉強中の今、当時のことを思い出していたので書いてみました。
当時の社畜OLだった自分は簿記の勉強なんて意味がないと思っていましたが、
10年後のあなたは簿記2級にチャレンジしてるよ!
と教えてあげたいです。勉強したことは決して無駄ではない、むしろ簿記3級がちょっとした強みになっているよと、タイムマシンがあったら伝えに行きたい。
簿記3級は決して難しい資格ではありません。でも家事や子育てに忙しいママさんや私みたいに馬車馬のように働いている会社員にとっては、まとまった時間を確保するのは難しいもの。
机に向かって勉強しなくても良いんです。隙間時間にコツコツ勉強する、1分で良いからテキストを読む。この小さな積み重ねが必ず結果に結びつきます。
次は簿記2級の合格体験記を書けるように、試験勉強頑張るぞーっ!
ではでは、最後まで読んでいただきありがとうございました。
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